五月人形を処分する方法・供養の仕方や費用

五月人形は男の子の健やかなる成長を願い端午の節句に飾るものです。鎧や兜には病気や事故などの厄災から身を守るお守り、身代わりとしての意味が込められています。処分方法は様々に考えられますが、雄山は供養をお勧めします。そこで、その他の選択肢のほか、供養方法もご紹介します。

五月人形は何歳まで飾るもの? 

身代わりという意味から、飾り始めるのは男の子が生まれると最初の端午の節句から飾り始める家庭が多いようですが、いつまで飾るものなのでしょうか。

実はいつまで飾れば良いかの明確な定義はありません。奈良時代以降においては元服という「子供から一人前の大人になる」儀式が行われていました。元服し一人前の大人になると身代わりとしての五月人形は必要なく、元服を境に飾らないものと考えられてきました。

元服は11歳から16歳の間に行われていました。現代に置き換えると20歳ということでしょうか。20歳まで飾るご家庭、20歳を過ぎても社会人になるまでは飾る家庭、高校卒業まで飾る家庭、それこそいつまでも飾り続ける家庭もあるようです。

五月人形の処分方法として挙がってくる候補 

ゴミとして処分する

五月人形は燃える部分と金属類などの燃えない部分が混ざっているため、可燃ゴミと不燃ゴミに分別する必要があります。また、大きなケースに入っている場合が多いですが、その場合はそのまま粗大ごみとして処分する方法もあります。

粗大ゴミの出し方は各自治体により変わってきますが多くの自治体では事前に収集の申込みが必要となっています。

もし処分する前に五月人形を自分で供養する場合は、綺麗に掃除し髪を束ねてお清めの塩を振りかけ、白い布などで包んでおくとよいでしょう。

買取専門店で売却する

五月人形は、骨董品買取店やリサイクルショップなどの買取専門店で買取対象となっていることがあります。しかし、その子の厄除けという意味合いがあることから、買取を断る買取業者も少なくありません。

リサイクルショップへ出すのであれば、五月人形専門の買取店へお願いする方が無難。買取対象とわかるだけでなく、なおかつ他と比べて高額で買い取ってくれる傾向があります。

買取の査定の前には、五月人形やケースを含めその付属品自体も丁寧に掃除をしておくことをおすすめします。そうすることで、査定額がアップする可能性が高まります。

買取専門店にもよりますが、買取方法は持ち込み買取の他、出張買取や宅配買取などの方法がありますから、ご自身に合った方法を活用しましょう。

寄付する

綺麗な状態の五月人形であれば、必要としている団体などに寄付することが可能です。たとえば保育園、幼稚園や児童福祉施設のなかには、児童と端午の節句をお祝いするために、五月人形を必要としているところもあります。また途上国支援を目的に五月人形などを送っている団体もあります。

綺麗な状態のものであれば寄付を検討してもいいかもしれません。ただ、五月人形は子どもに降りかかる災難を引き受ける身代わりです。そのため五月人形そのものだけでなく、五月人形が引き受けた災難や厄までも、一緒に渡してしまうとも考えられているため、あまりおすすめはできません。場所によっては断るところもあるようです。

人形供養をする

お寺や神社で人形供養をしてもらうことができます。読経の後、お焚き上げを行うことで、今まで子どもの厄を引き受けてくれた五月人形から魂が抜け、安らかな眠りにつくことができると考えられています。

人形供養を行っているお寺や神社は全国各地に遍在しており、なかには年に一度、大々的に人形供養祭を催しているところもあります。

五月人形はぜひ供養ください 

男の子が元気で健やかに成長しますようにという願いをこめて端午の節句に飾る五月人形です。それならば、長い間、男の子の身代わりとなり、病気やけがなどの厄災を代わりに引き受けてきたと考えられます。

お守りなども、長く持つと厄を受けつづけて穢れるため、年に1回は返すことが推奨されていますが、五月人形の供養は感謝して手放すという意味合いが強いとされます。

人形には魂が宿ると考える人もいますから、最後はしっかりと五月人形に労いと、感謝の気持ちを込め供養することが大切ではないでしょうか。

供養の仕方や費用 

五月人形の供養はお寺や神社、または一般社団法人日本人形協会に委託するという方法が一般的です。ただし、すべての神社やお寺でやっているわけではないため、事前に人形供養を行っているか確認する必要があります。

人形供養にかかる費用はお寺や神社によって異なります。規定料金がある場合と、「お気持ち」で包む場合があります。規定料金の場合は、概ね3,000円程度である場合が多いようです。また、一般社団法人日本人形協会では5,000円となっています。

供養するのに適したシーズンというのはなく、ご自身や神社の都合で供養する形となります。

感謝の気持ちを込めて……

様々な処分方法、供養がありますが、皆様が大切にしてこられたであろう五月人形です。

今までの労いと、感謝の気持ちを込めてぜひ供養していただければと雄山は考えます。

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