五月人形の処分方法は?五月人形の処分方法、処分する際の注意点について。|鈴甲子雄山公式サイトブログ

「子どもが大きくなり、『端午の節句』のお祝いをする機会がなくなった…」

子どもが成長して、五月人形を「飾る機会」がなくなった場合、処分を検討される方もいることでしょう。五月人形とは、鎧、兜を身に纏った人形のこと。日本では、「端午の節句(5月5日)」に、「子どもの成長を守る」などの願いを込めて、五月人形を部屋へ飾る風習があります。五月人形は、子どもが生まれた時に飾る「初節句」から、毎年「端午の節句」の時期に部屋へ飾ります。

ただ、ご家庭によっては子どもの年齢があがるにつれて、「端午の節句」のお祝いをしなくなるケースもあるようです。五月人形は縁起物であることから、処分の時に「そのまま捨ててもいいのだろうか……」と、悩む方も多いことでしょう。

そこで本記事では、五月人形を飾る時期を踏まえた上で、具体的な「五月人形の処分方法」について紹介しました。五月人形の処分を検討されている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

五月人形は、いつまで飾るべき?

男の子が大きく育つようになると、「端午の節句は、いつまでお祝いすればいいのだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか?

そもそも端午の節句で飾る「五月人形」には、「〇歳~〇歳の間に飾る」といった決まりはありません。自分の子どもが何歳になったとしても、いつまでも心配なのが親心ですよね。五月人形には「その子を災いから守る」という意味もあるので、子どもがいくつになっても心配ならば、成人後もずっと飾り続けて問題ありません。

ただ、古来から日本では「子どもが自立・成人するまで」の間に飾るというのが一般的のようです。ここでは、古来~現在までの一般的な「五月人形を飾る時期」について紹介します。

・昔は、元服の12歳~16歳頃まで
・現在では「お子さんが自立するまで飾る」のが理想

昔は、元服の12歳~16歳頃まで

昔の日本では、男の子が「元服(12~16歳まで)」を迎えるまで、端午の節句の時に「五月人形」を飾っていました。元服とは、奈良時代~江戸時代までに行われていた「成人の儀式」のこと。元服を迎えると、男子は子供の髪型の代名詞である「総角」(あげまき:古代~平安時代における未成年男子の髪型のひとつ)から髪を結い、冠を頭に着用します。

奈良時代~江戸時代の日本では、男子が元服(12~16歳頃)を迎えたら「成人」と認めていました。このような時代背景から、元服を迎える12~16歳まで「端午の節句」のお祝いをしていた家が多かったようです。

関連記事:武士と日本のマナー「元服とは」(刀剣ワールド)

現在では「お子さんが自立するまで飾る」のが理想

現在では、一般的に子どもが成人するまで「五月人形を飾る」という考えが主流のようです。今の日本では、成人になる年を「18歳(※令和4年4月より、成年年齢が18歳に引き下げられました)」としています。

近年,憲法改正国民投票の投票権年齢や,公職選挙法の選挙権年齢などが18歳と定められ,国政上の重要な事項の判断に関して,18歳,19歳の方を大人として扱うという政策が進められてきました。

(引用:民法(成年年齢関係)改正 Q&A (法務省)

「五月人形を、いつまで飾ったらいいのだろう?」と悩んでいる方は、目安として「お子さんが、18歳になるまで」と考えておくといいでしょう。もちろん、五月人形を飾る時期に決まりはないので、子どもが成人になってから毎年飾り続けても問題ありません。

五月人形を飾る時期については「五月人形は何歳まで飾るべき?五月人形を飾る年齢の目安、不要になった時の処分方法について」でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧くださいませ。

インテリアとして飾るなら、いつまで飾ってもOK

五月人形を「お部屋のインテリア」として飾る場合であれば、いつまで飾っても問題ありません。五月人形には、雛人形のように「しまう時期を逃すと、婚期が遅れる」という言い伝えがないため、いつまでも「インテリア」としてお部屋に飾り続けることができます。

ただし、五月人形をインテリアをして飾り続けると、五月人形の鎧や兜に埃、ゴミが溜まる恐れがあるので注意が必要です。繊細で傷つきやすい「五月人形」のケアは、専用のクロスなどを使って、優しく汚れを取り除いてあげてくださいね。

五月人形の処分方法

「五月人形を処分する機会」は、そもそもそう滅多にないものですよね……。五月人形を処分する際に、「処分したことがないから、どのように処分すればいいのかわからない」という方は多いのではないでしょうか?

そこで、本項目では「五月人形の処分方法に悩む方」向けに、具体的な「処分の仕方」についていくつか紹介しました。

  • 神社やお寺で供養する
  • 不用品回収業者に回収してもらう
  • リサイクルショップで買い取ってもらう
  • ボランティア団体に寄付する

神社やお寺で供養する

五月人形には、持ち主の「厄を祓う」といったお守り的な「役割」があります。また、「五月人形」は縁起物でもあるので、処分する時に「そのまま捨てても、問題ないのだろうか?」と、考えてしまう方も少なくありません。

五月人形の処分方法に悩んでいる方は、神社やお寺で人形供養をしてもらうといいでしょう。人形供養とは、大切にしてきた人形などを、供養すること。一般的な「人形供養」では、人形・ぬいぐるみを祈祷、読経をしたのちに、お焚き上げをして供養します。人形供養をすることで、処分を検討している「五月人形」と、心残りなくお別れすることができます。

人形供養の費用は?

人形供養をする際には、費用が発生するので注意が必要です。神社・お寺に「人形供養」を依頼した時の費用は、主に以下のとおり。

  • 1体につき500円〜3,000円
  • 箱で供養料金が決まる場合、3,000円〜5,000円ほど
  • 五月人形の供養費用 一式10,000(※人形供養にかかる費用の目安として、長福寿寺の「五月人形の供養費用」を紹介しました)

五月人形を供養する場合は、供養の仕方(※1ヶ月毎日供養するなど)でも値段が異なります。

特別供養の供養料は、別途に一体1万円となります。(通常の供養料の他に「特別供養料1万円」となります)

※10年以上の愛着のある人形、特別な念のこもった人形につきましては、特別にご祈祷した後に供養いたします。
 
※特別供養のお人形様はすぐにわかるように【特別供養】と紙に記入して直接お人形様にお貼り下さい。

引用:供養料(長福寿寺)

なお人形供養は、必ずしもすべての神社、お寺で行っている訳ではありません。人形供養をお願いする際には、最寄りの神社・お寺で「人形供養を行っているかどうか」を確認してからお願いしましょう。

関連記事:大切なお人形にお別れを(東冠)
関連記事:供養料(長福寿寺)

不用品回収業者に回収してもらう(非推奨)

五月人形は、不用品回収業者に回収をお願いすることも可能です。不用品回収業者とは、不用品を回収してくれる業者のこと。不用品回収業者は、自治体が回収不可としているものでも回収をお願いすることができます。

不用品回収業者の費用は?

不用品回収を依頼する場合、業者に回収費用を支払わなければなりません。おおよその費用は、主に以下のとおり。

  • 五月人形の不用品回収相場 約4,000円〜13,000円程度

不用品回収業者は処分に費用がかかりますが、電話一本ですぐに片づけられるので「早く処分したい」という方におすすめです。

関連記事:五月人形の処分方法9選!おすすめの不用品回収業者も紹介(eco助っ人)

リサイクルショップで買い取ってもらう(非推奨)

五月人形の処分を「不用品回収業者」にお願いすると、費用がかかってしまうことも……。「費用をかけずに、処分したい」という場合は、リサイクルショップで買い取りをお願いするといいでしょう。リサイクルショップとは、中古の商品を買い取りしてくれる業者のこと。

五月人形をリサイクルショップで買い取ってもらうことで、処分費用がかかるどころか、利益が出ることもあるでしょう。もし「少しでも、高い値段で買い取ってもらいたい」と考えているのであれば、複数のお店で査定をしてもらい、高値で買い取りしてくれるリサイクルショップを探すのがおすすめです。(※五月人形が破損・故障している状態の場合、買い取ってもらえない可能性があります)

ボランティア団体に寄付する(非推奨)

いらなくなった「五月人形」は、ボランティア団体に引き取ってもらうことも可能です。ボランティア団体とは、ボランティア活動をしている団体のこと。ボランティア団体では、人形を必要とする施設(保育園、施設など)のために、「いらなくなった五月人形の寄付」を募集するケースもあるようです。

五月人形を引き取って欲しい時は、最寄りも「ボランティア団体」を調べて、五月人形の引き取りを募集をしていないか確認してみるといいでしょう。

関連記事:五月人形の処分方法6選。そのまま捨ててもいい?適切な手放し方を紹介(メルカリコラム)
関連記事:寄付された人形が誰かを笑顔にしています(セカンドライフ)

良質な五月人形なら、処分せず「受け継ぐ」ことも可能

「五月人形が古くなったから処分するのではなく、次の世代まで受け継ぎたい」
「五月人形を、子どもが自立してからもずっと大切に飾りたい……」

このようなお考えの方であれば、最初から良質な「五月人形」を選ぶのがおすすめです。五月人形は高品質・良質なものであれば、作りがしっかりしているので、長くお使い頂けます。とくに、将来的に「五月人形を、代々受け継いで使いたい」というお考えがあるならば、職人の手で丁寧に作られた「五月人形」を選ぶといいでしょう。

ただし、どんなに素晴らしい「五月人形」であっても、長く使い続けていると知らぬ間に傷がついたり、壊れたりすることもあります。長く大事に使い続けたいのであれば、購入先のお店で修理、修繕などの「アフターサービス」があるかどうかも確認しておくと安心です。

まとめ

五月人形を処分する場合、供養する、不用品回収業者を利用するなど様々な方法があります。五月人形の処分方法は、主に以下のとおり。

  • 神社やお寺で供養する
  • 不用品回収業者に回収してもらう
  • リサイクルショップで買い取ってもらう
  • ボランティア団体に寄付する

五月人形には「子どもの厄を祓う」などの意味があるので、処分する際にはできれば神社、お寺に供養するのが望ましいです。(※ただし、必ずしも必要という訳ではありません)

サイズが大きめの「五月人形」だと、自治体では回収できないケースも多く、処分する際に悩むこともあるでしょう。そんな時は、自治体で回収できないものも処分できる「不用品回収業者」にお願いするのがおすすめです。

五月人形を処分する際には、子どもの身代わり・成長を見守ってくれたことに対し「感謝の気持ち」を伝えることも忘れないでくださいね。

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