五月人形を華やかに引き立ててくれる「屏風」。昔は日常生活にも用いられ、多くの家庭においてある身近な存在だったと言われています。
そんな屏風ですが、もともとはどんな役割があったのか。本来の屏風の意味や、なぜ五月人形に使われるのか、一緒に見ていきましょう。
五月人形にも用いられる「屏風」の意味とは?
仕切りや壁に代わる「障壁具」
折り畳むことができて、持ち運びも便利な屏風。古くから「障壁具」として、日常生活で用いられてきました。「風を屏(ふさ)ぐ」という意味の通り、「風よけ」として外からの風を遮断できる道具とし、風通しが良い旧家屋で重用されてきました。他にも「部屋の仕切り」として、二つの部屋に分ける用途でも活用され、視線を遮る役割もあります。
華やかさを引き立てる「装飾品」
座った人を引き立てる「装飾品」として、現在でも結婚式や大事な儀式の際、屏風が利用されています。実用品以外の使い方が始まったのは、遡ること平安時代。この頃から屏風に絵を描くようになり、芸術として屏風が徐々に評価され始めました。
風神雷神、龍や虎など、他にも金箔の塗料が使われ、絵画のように鑑賞して楽しむように。その美しさから、権威性を示すものとしても、用いられるようにもなりました。
五月人形での「屏風(びょうぶ)」の意味とは?
日本らしい文化の一つとも言える屏風。五月人形においても「屏風」は重要な役割がありますが、具体的にどんな意味があるのでしょうか?
祝福を表す
五月人形に使われる屏風には、古くから「縁起物」としての意味合いがあります。屏風の中でもよく用いられる金屏風には「子供の人生が”金色”に光り輝きますように」と言った思いが込められ、お子様への祝福を表すものとして利用されます。
また、絵柄にもそれぞれいにしえから伝わる縁起を込めた意味を持たせています。
格調高く見せる
優しく見守ってくれるお人形に「屏風」を使うことで、より美しさを引き立てることができます。コンパクトな五月人形でも、視線に入りやすく目立つように。お子様の記念撮影も、屏風があるだけで、より節句の雰囲気を出すことができます。
屏風で「五月人形」に華やかに
長い歴史の中で人々にとっても馴染み深い屏風は、節句に使う五月人形をより豪華に引き立ててくれます。特別な五月人形と一緒に、ぜひ屏風を利用してみてはいかがでしょうか。